病院への入院は、体力の回復を図るリハビリや治療にとって大切な期間です。
しかし、筆者自身の入院経験も踏まえて、老人ホームへの入居を進めていく場合は早めの退院、入居を進めたほうが良いと考えています。
今回はその理由について書いていきます。
入院生活の課題と現実
入院中は治療やリハビリを除けば、ほとんどがベッドの上で過ごす時間です。やることがなく、刺激も少ないため、心身に良い影響があるとは言い難いです。
私自身、数年前に全身麻酔での歯の治療を受け、2泊3日の短期入院を経験しました。その際、全身麻酔後はベッド上でやることがなく、体も満足に動かせない状態が続き、たった3日間でも気が狂いそうな感覚を味わいました。
実際に入院してみると、病院が生活の場ではなく、治療に集中する場であることを強く実感します。
入院が長引くと、体力だけでなく精神的な意欲も低下してしまう恐れがあります。
入院生活では病院のスタッフも忙しく、特に看護師の方が患者一人ひとりと深く関わる時間は非常に限られていると、筆者自身が入院したことで肌身に感じました。
入院が思っていたほど「面倒を見てくれる場」ではないことに驚かれるご家族も少なくありません。
老人ホームへの早期入居のすすめ
私自身が相談業務を行ってきた中でも、高齢の方は入院期間が数ヶ月にわたり、長期化することが多く見受けられます。
特に治療やリハビリを終えた後も入院を継続するケースが少なくありません。
しかし、社会とのつながりや生活のリズムを考えると、治療が終わった後にはなるべく早く退院し、老人ホームなどの施設への入居を進めることが望ましいと、筆者自身の経験も踏まえて強く推奨します。
施設では、同世代の仲間と過ごす時間や日常のレクリエーションが組まれていたり、施設によってはデイサービスの利用ができる場合もあり、精神的にも良い刺激を得ることができます。
入院から退院へ、そして新しい生活環境へと移行する際には、不安も伴うかもしれませんが、本人の生活の質や心身の健康にとっても大きな意義があります。
早めの決断と準備、サポートが、より良い生活の第一歩になるでしょう。