老人ホームに入居する際、多くの人が考慮するポイントの一つがケアマネジャーの選び方です。
ケアマネジャーは介護のプロフェッショナルであり、利用者一人ひとりに適切なケアプランを作成する役割を持っています。
ですが、老人ホームに入居した後、どうケアマネジャーを選ぶべきなのか、既存のケアマネジャーを継続するべきなのか、はたまた施設のケアマネジャーに変更すべきなのか、それぞれの選択には一長一短があります。
この記事では、その重要なポイントについて詳しく解説します。
前提条件:ケアマネジャーの最終決定権は利用者本人(家族)にあり
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、どの選択をするにせよ、ケアマネジャーの最終的な決定権は利用者本人またはその家族にあります。
ただし、特別養護老人ホーム、介護付有料老人ホーム、グループホームにおいては、制度上、施設のケアマネジャーが担当することになります。
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅においてのケアマネジャーについては、大きく老人ホーム外のケアマネジャーが担当する場合と、老人ホーム専属のケアマネジャーが担当する場合と分かれます。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、簡潔にまとめました。
老人ホーム外のケアマネジャーが担当する場合
メリット: 利用者の生活歴や性格が既に把握されているため、性格やライフスタイル、希望に沿ったケアプランを作成しやすい。
デメリット: 緊急時の対応が遅れる可能性がある。また、施設の環境に合わないケアプランが作成されるリスクがある。
老人ホーム常駐のケアマネジャーに担当変更する場合
メリット: 常に施設内にいるため、こまめなコミュニケーションがとれ、緊急時の対応が迅速。老人ホームでの生活に適したケアプランも作成しやすい。
デメリット: 新たな関係性を築く必要があり、その関係性が良好でない場合、ケアがうまく行かない可能性もある。第三者目線でのケアプランとなりにくい。特別養護老人ホームはじめ他の老人ホームへの転居の相談がしづらい。
まとめ
老人ホーム入居後のケアマネジャー選びは、多くの要因によって影響を受けます。そのため、入居前にしっかりと各選択肢のメリット・デメリットを理解し、最適な選択を行う必要があります。最終的な選択は利用者本人またはその家族が行うべきであり、その判断を尊重することが何より重要です。この記事が、その判断の一助となれば幸いです。