老人ホーム探しで必ず揉める、絶対に避けるべきこと

老人ホームの選び方は、高齢者だけでなく、その家族全体に影響を与える重要な決断です。この重要な選択の途中でトラブルが発生するケースは少なくありません。通算1,000件以上の老人ホーム相談の経験から、以下に「揉める要因」と、それを解決するためのアドバイスを具体的な例を交えてご紹介します。

目次

老人ホーム探しで揉めやすい主なケースとその具体例

1. 一番身近で面倒を見ている人の意見を取り入れない

例: 近くに住む長女が実母の介護をしているが、遠くに住む兄弟や親戚が老人ホーム選びで長女の意見を聞かないケース。日常生活の問題点や好みなどの情報が無視されると、後々、母親本人が不満を抱く可能性が高まります。

2. 口は出すけどお世話はしない、金は出さない身内や第三者がいる

例: 遠くに住む兄弟や知人などが「その老人ホームはやめた方がいい」と言いつつ、実際には現場での介護や身の回りのお世話に参加もしないし、費用も出さない。このようなケースでは、最終的に関係者間での亀裂が生じる可能性があります。

3. 決裁権のある人がいつまでも決めない

例: 長男に決裁権がありながら、何度も老人ホームを見学するも「まだ決められない」と言い続けるケース。その間に、目当ての良い施設が満室になってしまい、後悔することに。

どうすれば良いか?

1. 本人にとって一番身近な人(信頼している人)の意見を取り入れる

本人を身近で面倒を見ている人の意見や情報は非常に価値があります。それは親族に限らず、ケアマネジャーやかかりつけ医の先生、ご近所さんの方などが当てはまる場合もあります。それを無視すると、実際に入居後に本人が過ごす老人ホームでの生活の質が低下する可能性があります。

対処法: 事前に家族会議を設け、身近で面倒を見ている人の意見をしっかり聞き、必ず検討に反映させましょう。

2. 口だけ出してくる人間を突き放す

「そこまで言うならあなたが全部やってください」というキラーワードで、口だけで介護やお金の協力を得られない人は排除しましょう。

対処法:他の身内や第三者が口を出す場合は、具体的な責任を取らせるように求めましょう。それができないのであれば、最悪疎遠になる覚悟でその人を排除する勇気も必要です。

3. 早めに決める

特に人気の老人ホームほど早めに決断を下さないと、満室となる可能性は高く、選択肢が狭まってしまいます。

対処法: 複数の施設を事前に下見して、期日を共有して(例:1ヶ月以内)、決断を下すルールを関係者内で設けましょう。

まとめ

老人ホーム選びは、決して一人や一家族の問題ではありません。しかし、意見が多様であればあるほど、トラブルのリスクも高まります。上記のポイントと対処法をしっかりと押さえ、全員が納得できる最善の選択を目指しましょう。

何よりも、入居者本人が安心して過ごせる住まい選びが最も重要です。必要であれば、老人ホームの紹介会社や地域包括支援センターなどの公的な相談員も活用して、最適な解決策を見つけてください。

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この記事を書いた人

老人ホーム探しのリアルの中の人。日本のとある地域で数年前より老人ホーム紹介の仕事を始める。現在に至るまで、述べ1,000件以上の老人ホームの入居相談に対応。

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