老人ホーム入居のモデルケース 骨折をしてしまった場合

高齢者の方が骨折し、老人ホームへの入居を進めていく事例は珍しくありません。こうした状況では、回復後の生活について慎重に計画することが重要です。

本記事では、筆者が老人ホームの入居相談で実際にあった例として、80代の母親が自宅で転倒し、大腿骨骨折で急性期病院に入院した後、リハビリテーション病院を経て老人ホームに入居するまでの流れのモデルケースをご紹介します。

目次

モデルケースの概要

患者のプロフィール

80代の女性、自立、息子家族と同居中

<老人ホームを探す経緯>

自宅で息子家族と同居。自立して生活していたが、ある日自宅で転倒し動けなくなり、救急搬送。自宅での転倒による大腿骨骨折が発覚し、急性期病院へそのまま入院。リハビリを行う予定も、歩けなくなり車椅子生活が濃厚となり、介護が明らかに必要な状態であるため、介護認定の申請を行えば、要介護3以上の認定が見込まれる。最大3ヶ月のリハビリテーション病院での治療を行う方針。リハビリテーション病院の退院後、老人ホームへの入居を検討。

大腿骨骨折による老人ホーム入居に向けた進め方の例

前提として、家族のキーパーソンとなる方が主導権を持って老人ホームへの入居を進めていくのが望ましいです。

今回のモデルケースで言えば、息子さんがキーパーソンとなるのが望ましいでしょう。

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病院との相談

急性期病院入院時に、入院先の担当相談員(ソーシャルワーカー)と将来のケアについて相談しましょう。また、病院の相談員を通じて介護認定を受ける手続きを進めておきましょう。

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医師や病院の相談員から退院後の老人ホーム入居が推奨された場合、リハビリテーション病院への転院時に既に計画を開始しましょう。

老人ホーム紹介会社への相談

入院先の病院またはリハビリテーション病院転院時に、病院の相談員(ソーシャルワーカー)から老人ホーム紹介業者を紹介してもらい、まずは今後の生活や方向性について相談しましょう。

老人ホームの提案は1箇所だけでなく、複数の老人ホームの提案を受けましょう。

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また、老人ホーム紹介業者から老人ホームの提案を受けた際は、必ず提案された老人ホームのメリットだけでなく、必ずデメリットも確認しましょう。

老人ホーム紹介業者からの一方的なPRには注意し、メリットばかり提示してくる場合、老人ホーム紹介業者が得られる紹介手数料ありき(紹介手数料を多くもらえる老人ホーム)で提案している可能性があります。その場合は必要に応じて、他の業者にも相談しましょう。

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施設見学

リハビリテーション病院転院後約1ヶ月以内までに、候補となる施設の老人ホームの見学を行いましょう。

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入居先の老人ホームの決定

リハビリテーション病院の退院期限1ヶ月前までには入居先の老人ホームを決定しましょう。

退院期限ギリギリになると、老人ホームの空室が無くなる、リハビリテーション病院の退院期限に間に合わなくなるというリスクが顕在化し、最悪の場合は自宅復帰しか選択肢がなくなる場合があります。

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本人の説得

老人ホームの入居先を決定したら、キーパーソン(今回であれば息子さん)から老人ホーム入居予定の本人へ、老人ホームへの入居の説得を必ず行いましょう。

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契約と準備

入居先の老人ホームが決まったら、荷物や書類の準備を進め、契約日や入居日を退院期限の2週間前までに決定しましょう。

その際に、身元引受人や連帯保証人をどうするかを早めに関係者で話し合っておくのが良いでしょう。

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病院の退院日や老人ホームへの入居日の調整

入居契約を締結後、荷物を搬入し、遅くとも退院希望日や入居希望日の1週間前に、病院の退院日と入居日をリハビリテーション病院や入居予定の老人ホームと調整しましょう。退院日・入居日の移動手段をどうするかも合わせて確認しましょう。

リハビリテーション病院を退院後、入居

退院日・入居日当日になったら退院手続き後、老人ホームへの入居となります。

入居当日の食事は昼食からか夕食からの提供が一般的です。

どちらからにするかを事前に入居先の老人ホームと確認しましょう。

まとめ

骨折による入院は、高齢者とその家族にとって大きな転機となります。

最も重要なのは、早め早めに計画し、行動することです。

適切な支援を受けることで、余裕を持って安心して新しい生活を始めることができますので、その参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

老人ホーム探しのリアルの中の人。日本のとある地域で数年前より老人ホーム紹介の仕事を始める。現在に至るまで、述べ1,000件以上の老人ホームの入居相談に対応。

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