老人ホームは高齢者に安全で快適な暮らしを提供する場所ですが、入居を希望する全ての方が受け入れられるわけではありません。今回は、老人ホームから入居拒否される主なケースについてご紹介します。
他の入居者や職員への暴言・暴力の懸念がある
老人ホームは多くの人が共同で生活する場です。そのため、入居審査で他の入居者や職員に対して暴言や暴力が起こる可能性があり、老人ホームの運営に大きな支障をきたすと判断された場合、入居が拒否されることがあります。
対策
事前にかかりつけ医や担当のケアマネジャーに相談しましょう。先に精神科や物忘れ外来での診断・治療が必要な場合、かかりつけ医から精神科のある病院やクリニックを紹介してもらえる場合があります。
徘徊がある
徘徊が懸念される場合、他の入居者の居室に入ってしまうケースなど、施設職員の負担が大きく、また安全管理も難しくなるため、入居を希望しても入居を拒否されてしまうケースがあります。
対策
徘徊があっても入れる老人ホームを一から自分で探すのは大変なので、老人ホームの紹介会社やケアマネジャー等にまずは相談しましょう。その上で、徘徊があっても入居相談ができる老人ホームへ相談を行っていきましょう。また、事前にかかりつけ医に相談し、精神科を紹介してもらい、受診して見解を仰ぎましょう。
老人ホームでの生活のルールを守れないと判断される
例えば自宅に訪問したヘルパーやデイサービスの利用など、一切の介護を拒否している、その他共同生活を営めないと判断されるような懸念事項があると、入居が拒否される可能性があります。
対策
ショートステイを利用して老人ホームの生活を疑似体験してもらう、入居の際に施設のルールを本人へ強く伝える必要があります。また、紹介会社やケアマネジャーに相談し、理解のある老人ホームへ相談を行っていく必要もあるでしょう。
老人ホームでは対応できない医療行為が必要
日常的に特定の医療行為が必要で、それが入居を希望している老人ホームで提供できない場合、入居を断られる場合があります。
対策
必要な医療行為が提供できる老人ホームを探しましょう。医療行為の内容にもよりますが、一般的に看護師が常駐している老人ホームが入居対象となります。
入居への強い拒否反応を示す
程度にもよりますが、入居予定の本人から入居前の面談で家族や老人ホームの職員へ手を上げる、声を荒げるなどの行為が出るなど、老人ホームへの入居に強く拒否反応が出ている場合、老人ホームとしてもお手上げであるため、入居は見送られることが多いです。
対策
時間をかけて説得を行っていく必要があります。この詳細は別の記事で掲載します。
以上、老人ホームから入居拒否される主なケースとその対策についてでした。これから老人ホームを検討する方は、事前にこれらのポイントを確認し、必要な対策を講じてください。